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Channel: ハルくんの音楽日記
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モーツァルト ディヴェルティメント第17番ニ長調 K.334 名盤

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今年のお正月ものんびりと過ごしましたが、気付けばもう9日に!
ほんとに時の過ぎるのは速いです。
今年の聴き初めは確かショスタコーヴィチ。。。だったかな?(汗)
それはともかく、モーツァルトのディヴェルティメント第17番も聴きました。

モーツァルトの20曲以上のディヴェルティメントの中で最も有名かつ傑作ですね。僕も昔から大好きです。普段はそれほど聴きませんが、何か気分を変えたいときや激しい曲は御免というときにぴったりです。
もちろんモーツァルトならではの、明るい美しさの中に哀しみの表情が随所に現れる曲想となっています。 

第1楽章 アレグロ
第2楽章 主題と6つの変奏、アンダンテ
第3楽章 メヌエット
第4楽章 アダージョ
第5楽章 メヌエット
第6楽章 ロンド、アレグロ 

全体は6つの楽章で構成されますが、特に有名なのが、第3楽章のメヌエットですね。「モーツァルトのメヌエット」と呼ばれるくらい一般的にも広く知られています。個人的に好きなのは第1楽章、それに第5楽章なのですが。
楽器編成は弦楽五部とホルン2本ですが、弦は各パート一人でも複数でもどちらでも演奏されます。 

所有しているCDは実は少ないですが、どちらもウィーン・フィルのメンバーによるものです。 

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ウィーン・コンツエルトハウス四重奏団他(1954年録音/ウエストミンスター盤)
モノラル録音ですが、第1ヴァイオリンのアントン・カンパ―を中心に古き良き時代の味わいを存分に聴かせてくれます。現代の耳からは、随分とゆっくりした演奏に感じられますが、この、のんびりとした風情こそが、かつてのウィーンそのものなのでしょう。カンパ―はウィーン・フィルの第1ヴァイオリン奏者で、コンサートマスターにこそ成りませんでしたが、シューベルトやブラームスなどの情緒綿々とした歌い回しが独特で、コンサートマスターからも一目置かれる存在でした。このカルテットがウエストミンスター・レーベルへ残した室内楽の録音はどれもこれも魅力的です。録音はモノラルですが、ウエストミンスターの明瞭な音ですので苦にはならないはずです。 

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ウィーン八重奏団(1961年録音/DECCA盤)
この八重奏団の第1ヴァイオリンをウイリー・ボスコフスキーから引き継いだアントン・フィ―ツ時代の名演奏です。フィ―ツについては、この合奏団以外には余り知られておらず、オーストリア出身で恐らくウィーン・フィルに在籍はしたのでしょうが、やはりカンパ―と同じようにコンサート・マスターでは無く、主に室内楽での活動が多かったみたいです。とは言えそれらも余り明確ではありません。それにしても、この素晴らしい音と演奏はいかばかりでしょうか!カンパ―に比べれば遥かにテンポは速いのですが、現代ではウィーンの演奏家であってもこのように震えるほどの美しい音で柔らかく、かつ生き生きと弾ける人は知りません。それが当時のDECCAによる優れたステレオ録音で聴けるとあっては「もう何も言えねー!」状態です。 

LP時代には他にもベルリン・フィルの八重奏団の演奏も聴きました。それはそれで良かったですが、本当のウィーンらしさにこだわれば選択肢はそれほど多くありません。


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