Quantcast
Channel: ハルくんの音楽日記
Viewing all 356 articles
Browse latest View live

「クラシック名曲を楽しむ会」第二回目「初夏に香るボヘミア音楽」

$
0
0

11013630_707280692736832_6120663076

地球音楽を楽しむ会の分科会「クラシック名曲を楽しむ会」第二回目が無事に終了致しました。

今回は厚木市内でオーディオスピーカーの研究をされてる長岡様のご自宅をご提供いただいての開催です。

「初夏に香るボヘミア音楽」 をテーマに、チェコ&スロヴァキアを代表する作曲家ドヴォルザーク、スメタナの名曲を長岡氏制作の高音質スピーカーで鑑賞することが出来ました。

まず、リスニングルームに数台設置されたスピーカーを順に試聴して、今回のプログラムに最も適したスピーカーを選択しました。

どれも特徴の有る音ながら、クラシックに向く中音部の実在感と各楽器の色彩の違いを再現できるユニットを選ばせて頂きました。

本日の曲目内容です。

 ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」/パノハ弦楽四重奏団
 スメタナ 交響詩「わが祖国」より「高い城」「モルダウ」/コシュラー指揮スロヴァキア・フィル
 ドヴォルザーク 交響曲第8番/セル指揮チェコ・フィル
 ドヴォルザーク「スラブ舞曲集」より第1、8、10、15番/コシュラー指揮スロヴァキア・フィル

オーディオスピーカーとしては中小型のサイズから出てくる音には驚くほどの実在感が有り、音響再生の難しい管弦楽の厚みのある響きを存分に味あわせてくれます。最初に選択したユニットも全体的には素晴らしいものの高域が余りに伸び過ぎていたので、僅かに抑えるために長岡氏が一時的にスピーカーを切り替えて、その合間に部品交換をして改良してしまう手際の早さには驚かされました。

長岡氏のスピーカー装置の個人研究は趣味+αとのことですが、 「振動体以外の不要振動を減らす発想」が関係者との交流でまとまり、日米で特許を出願して、日本特許は既に第5652931号で成立しています。
これは普通のスピーカーユニットで高S/Nな「正確な音色」に迫るという新技術です。

次回の「クラシック名曲を楽しむ会」第三回目は、通常の会場「ギャラリーなよたけ」に戻りますが、長岡氏制作のスピーカーを持ち込んでの名曲鑑賞をする予定です。どうぞご期待ください。

日時:7月19日(日)14:00~
会場:ギャラリー喫茶なよたけ(本厚木駅から徒歩4分)

プログラム「モーツァルトの名曲を聴こう!」

※具合的な内容については追ってご案内致します。


300万PVまでもう少し

$
0
0

ことさらにアクセス数やPVを気にしているわけではありませんが、300万PVまであと1万を切りました。思えば良くここまで続いたものです。最近は記事のUPにアップアップしていますが、”継続は力なり”と思って頑張ります!

キャンペーン・プレ・ライブ大成功!

$
0
0

先週の4日土曜日は8/1に厚木市文化会館で開かれる”たかこ・やぎりんバンド コンサート Sound For Life 第7回 in 厚木”のキャンペーン・プレ・ライブでした。

Dsc_0066s

昼の部は”森の里ふらっとコアラ”で行いましたが、本来の収容人数の50%増しという大盛況に終わりました。代表の櫻井さん、高野さん、急遽椅子の追加などお手数をおかけしましたが、無事に全員収容が出来て感謝の気持ちで一杯です。

お越し頂いたお客様たちも実にノリが良く、それには出演メンバー、サポーター一同驚いていました。

交流会、CD、書籍のサイン即売会も盛況で本当に有り難かったです。

そこから雨の降り始めた中、夜の部の”ぎゃらりー喫茶なよたけ”へ移動です。

Dsc_0068s

厚木の歴史ある”文化人の集まりの場”とも言うべき”ぎゃらりー喫茶なよたけ”ですが、こちらでも多くのお客様にお越し頂いてライブを行うことが出来ました。

今日は厚木に新たな”やぎりんファン””たかこファン””いちよファン”が大勢生まれたことでしょう。

会場に合わせて昼の部と曲目を一部入れ替えるあたりはやぎりんのプロデュース能力ならではです。

主役のやぎりんを支える脇役の藤枝貴子さんのアルパの妙技には皆さん驚かれたことと思います。

ボーカルの枝元一代さんが加わった場合の新しいユニット名が”いちよ・たかこ・やぎりんトリオ”、となりましたが、一代さんの深い情感のこもった歌も皆さんを魅了したことでしょう。

なよたけの小高マスター、ご協力大変ありがとうございました。

それにしても、このような出演者とお客様の肌と肌とが直接触れあうようなミニ・ライブはホールで行われるコンサートとはまた一味違った良さが有りますね。

でも、8/1のコンサートでは、お客様を更に満足させるような音楽的に充実した内容を目指しますので、どうぞ今日のお客様も今日お越し頂けなかったお客様も是非聴きに来てください。

たかこ・やぎりんバンド コンサート Sound For Life 第7回 in 厚木

日時: 2015年8月1日(土)1:30PM開演

会場: 厚木市文化会館小ホール

料金: (全自由席)一搬2500円 学生1000円(当日は500円アップ)

主催: 厚木で地球音楽を楽しむ会

チケットは絶賛発売中です。

チケットお申込み先:
厚木市文化会館チケット予約センター TEL 046-224-9999
地球音楽工房(やぎりんオフィス) TEL 080-5379-4929

内容に関するお問い合わせ:
厚木で地球音楽を楽しむ会 代表 朝倉
E-mail: rsa54219@nifty.com
TEL: 090-6009-7213

Facebook「厚木で地球音楽を楽しむ会」

”クラシック名曲を楽しむ会”第3回「モーツァルトをカフェで聴こう!」

$
0
0

”厚木で地球音楽を楽しむ会”の分科会「クラシック名曲を楽しむ会」もいよいよ第3回目となります。

今回はカフェでモーツァルトを楽しみます。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

Photo

ヴァレリー・ポリャンスキー指揮ロシア国立交響楽団の日本公演 チャイコフスキー三大交響曲

$
0
0

Polyanskydsc_0070
何という演奏・・・とんでもない「悲愴交響曲」だった。

ロシアの幻の名指揮者ヴァレリー・ポリャンスキーが率いるロシア国立交響楽団の日本公演です。7月12日、会場は横浜みなとみらい大ホールでした。

ポリャンスキーが1990年代に英シャンドスレーベルに録音したチャイコフスキーの三大交響曲の素晴らしさを知る者としては、何とかその実演を聴きたいとは思うものの、知名度の低さから、日本に招聘するマネージメント会社は居ないだろうなぁと諦めていました。

ところが中堅のテンポプリモが招聘をして、しかも三大交響曲を一度に演奏すると言う前代未聞のコンサートの開催を知ったときの驚きと喜びといったら有りませんでした。その時のブログ記事はこちらです。

この半年の間、期待に胸を膨らませてこの時を待ち、ついにその日がやって来ました。

しかし、通常ならメインの曲が3曲続くというマラソン・コンサートです。いくらロシアでも演奏家のスタミナが心配されるところです。

とにかく交響曲第4番から開始されました。バックステージ席ですので、ポリャンスキーの指揮ぶりと顔の表情が良く見えます。
オーケストラの音は暗く、太く、華麗さからは程遠い印象です。ロシア特有の歌い回しにはホッとします。これは他の国には真似できません。演奏は非常にオーソドックスで、テミルカーノフ/サンクトぺテルブルグ・フィルのような洗練された上手さはありません。特に第3楽章のピチカートなどは、人によっては雑と受け止めるかもしれません。けれどもポリャンスキーは精密さを売り物にしているわけでは無く、音楽を大きくわしづかみにして、ロシア伝統の情緒の味わいと荒々しく豪快な音楽を聴かせてくれます。但し、マラソンに例えればまだ序盤の15km程度。エンジンはまだまだ控え目という印象でした。

第1回目の休憩をはさんで、2曲目は交響曲第5番です。この曲でもやはりオーソドックスなロシア風の音楽を聴かせます。甘さはかなり控えめで、良く歌いますが、ベタベタと甘ったるく演奏するというよりもロシアの土の香りが漂います。しかし第2楽章のホルンのソロは本当に上手かった。ポリャンスキーは合唱指揮者として名を馳せただけにハーモニーの美しさは特筆されます。テンポは全体的にゆったりとして気宇の大きな構えを感じさせます。決して新鮮味が有る訳では在りませんが、とても安心して聴けるチャイ5です。
終楽章の音の充実度と盛り上がりは第4番よりも格段に上がり、非常に聴き応えが有りました。
レースは既に30km地点。スパートをして他選手を振り切ろうという強い意欲が感じられます。

さて、2度目の休憩をはさんだ3曲目は、あの交響曲第6番「悲愴」です。ゴールに向かって驚異的な追い込みを駆けます。
「悲愴」冒頭の弱音部をかなり強く厚い音で弾かせるのは中々にユニーク。そして強音部の音の激しさは意外なほどで驚きを感じます。というのもシャンドスのCDで聴かれた演奏は、哀しみをも通り越して涙も枯れ果てた「虚無感」を感じさせるユニークな名演奏だったからです。
それに対して、この日の生演奏ではずっと普通のチャイコフスキーを聞かせました。といっても中間部のアレグロヴィーヴォ以降の凄さには言葉を失いました。地球上の哀しみを全部集めてきたかのような慟哭の極み!これこそは破滅のカタルシスです。こんな演奏を可能にするのはポリャンスキーの肺腑をえぐるような真実の音楽が団員に徹底的に浸透している証拠でしょう。
となれば、最大の聴きものが終楽章であることは想像が付きます。何という悲劇的で痛切な演奏!こんな「悲愴」は初めて聴きました。
確かにテミルカーノフ/サンクトぺテルブルグ・フィルの演奏は第一級の芸術品でした。妖刀村正のような切れ味と凄みは比類のないものでした。
しかし、このポリャンンスキーの「悲愴」は、人類の悲劇と哀しみを一身に背負ったかのような慟哭の爆発なのです。オケの音の壮絶さも驚異的でした。3曲目にして最高の盛り上がりを聴かせるスタミナとパワフルさは圧巻です。
こんなとんでもない「悲愴交響曲」を聴くことが出来たのは本当に幸せです。

今週末の18日は東京芸術劇場公演ですが、同じ三大交響曲のプログラムです。この稀有なチャイコフスキーの演奏を聴き逃しては一生の不覚ですよ。
何を置いてもこの演奏体験をしてみるべきです。

ちなみに、三大交響曲の最新録音CDセットが会場で限定販売されていました。¥4500でしたが、最新とあっては買わざるを得ません。
家に帰って「悲愴」を聴きましたが、生演奏の感動には及びません。当たり前です。あの感動は実演でしか感じられないのは間違いありません。

「たかこ・やぎりんバンド+枝元一代コンサート」公開リハーサルのお知らせ

$
0
0

8月1日(土)、厚木市文化会館で「たかこ・やぎりんバンド+枝元一代コンサート Sound For Life in 厚木」が開催されます。

その本番に先立ち午前11:00から公開リハーサルを行います。

但し、対象は0歳から6歳までの子供さんと保護者の方です。

というのも、小学生以下のお子さんをお持ちのご両親は、コンサートへ行きたくても、中々入場できないことがほとんどだからです。

そんなお父さんやお母さんたちに、素晴らしい音楽を少しでも楽しんで貰えたらという気持ちで、この無料の公開リハーサルを企画しました。

是非、子供さんと一緒に来て下さい!

お知り合いで小さなお子さんをお持ちの方にも教えてあげてくださいね。

81_2

”クラシック名曲を楽しむ会”第3回「モーツァルトをカフェで聴こう!」

$
0
0

”クラシック名曲を楽しむ会”第3回「モーツァルトをカフェで聴こう!」

厚木市在住のスピーカー研究家、長岡さんの全面的なご協力を得て、本日無事に終了しました。

Nagaoka228s
                スピーカー#288

長岡さん自信作のスピーカー#288を使わせて頂き、CDプレーヤー、アンプで再生したモーツァルトの名曲を素晴らしい音で鑑賞出来ました。

長岡さんのスピーカーの一見不思議な外見からは、その音の美しい響きはとても想像が出来ません。

けれども、モーツァルト向きの澄んだ音にチューニングされた#288を持ち込んで頂いただけのことは有り、ウイーンの昔のヴァイオリンの名手アントン・フィーツの美麗な音や、アルフレート・プリンツのクラリネットの柔らかく深い音色が特に見事に再現されて、ただただ聴き惚れるばかりでした。

その余りの美音に魅了されてしまったので、次回もまたモーツァルト特集で行きたいと思っています。

私が今年は自治会の役員をしていて8月は夏祭りで忙しいので、次回は9月20日(日)を予定します。どうぞ楽しみにしていてください。

Classic20150719
               本日お配りした解説書

パリで学んだ若き演奏家による第2回室内楽コンサート”Perles”

$
0
0

2015concertperles2

パリで学んだ若き演奏家による第2回室内楽コンサートが開かれます。

出演するメンバーは、國本樹里さん(ヴァイオリン)、山田磨依さん(ピアノ)、福田美成子さん(ピアノ)の三人です。

彼女ら三人はいずれもフランスのパリに留学して帰国、昨年の8月に世田谷で第1回室内楽コンサートを開きました。

僕も縁有ってそれを聴きに行き、大変素晴らしい演奏でしたので、翌月、同じ世田谷のコミュニティスペース「シェア奥沢」へ國本さんと山田さんのお二人を招いて演奏をして頂きました。

それからちょうど1年が経ち、三人がそれぞれどのように成長したかを聴くのが本当に楽しみでワクワクしています。

今年の会場は、東京の杉並公会堂(9月6日)と群馬県高崎のシューベルトサロン(8月30日)になります。

どうぞお近くの方、彼女たちの素晴らしい演奏を聴きにいらして下さい。

<リンク> 
Chat sur le piano ピアニスト山田磨依さんのブログ


8月3日はブログ記念日

$
0
0

『このブログがいいねと君が言ったから八月三日はブログ記念日』 作: 俵ハル

これって一年前に書いた記事の冒頭です。要するにコピペ。(笑)

そうなのです、2008年8月3日がこのブログをスタートした記念日なのですね。今からもう7年も前のこととなりました。

その間には仕事先も変わり、住まいも東京から現在の神奈川の厚木に引っ越しをして、環境が随分と変化しました。

けれどもこの1年の変化も非常に大きかったです。

世田谷のシェア奥沢でクラシック鑑賞会を始めて、それまでのブログ中心の交流から、リアルの交流に軸足が移って来ました。

10年以上会っていなかった”やぎりん”と再会して、サポーターのお仲間にも入れて貰いました。

今年の4月1日に「厚木で地球音楽を楽しむ会」を立ち上げてからは、Facebookを活用した地元厚木を中心とした交流が一気に加速しました。

そのおかげで、今月1日の「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ・コンサート Sound for LIfe in 厚木」も大成功に終わりましたし、市内での名曲鑑賞会やミニ・クラシックLIVEなどの計画も進み、一方でシェア奥沢の活動も9月に再開をする予定です。

というわけで、リアル活動が多くはなりますが、このブログが自分の音楽交流の一つの出発点であることは変わりません。ですので、これからもマイペースで続けてゆきます。

昨年も言いましたが、このブログは既に半分ライフワークです。このところ、すっかりクラシック話題、ディスク紹介のペースが落ちてはいますが、このブログを閉じることは有り得ません。

このブログにお越し頂いている皆様、本当にいつもありがとうございます。今後とも応援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2015年8月3日
ハルくん

「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ・コンサート Sound For Life in 厚木」ついに開催!

$
0
0

今年の4月1日に厚木市に団体登録をして代表者として活動をスタートした『厚木で地球音楽を楽しむ会』。

発足が”エイプリルフール”になることも無く、今月1日についに「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ・コンサート Sound For Life in 厚木」が実現しました!

この4ヶ月の間、市内をコンサートのPRのために奔走しましたが、そのおかげでそれまで知らなかった多くの方たちと出会うことが出来ました。

「厚木を音楽と文化の街にしたい」という志を理解してくれて、助けてくださった方がどれだけ多かったことでしょう。

それら一人一人との出会いこそが「一生の宝」だと思います。

このコンサートが、やはり正式スタートとなる「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ」の吊るしが出来上がり、会場受付の近くに飾りました。

Atsugibunka201508011

                (中野英樹さん撮影)

会場には多くのお客様にお越し頂きました。厚木市文化会館の小ホールは響きがとてもナチュラルで素晴らしいです。

Atsugibunka201508012

               (石射英正さん撮影)

「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ」のメンバーは、ケーナ他の担当八木倫明(やぎりん)、ヴォーカル担当枝元一代(いちよ)、アルパ担当藤枝貴子(たかこ)の三人です。

いちよさんの歌声は美しく澄んでいて、それでいて温かさを感じる今どき稀な存在です。

たかこさんのアルパはラテンとクラシックの融合とでもいった情熱とテクニックとを兼ね備えた素晴らしさです。

やぎりんのケーナは綺麗で素朴、懐かしさを感じさせる音色が魅力です。

Atsugibunka201508013

              (中野英樹さん撮影)

そうですね、当日のプログラムをご紹介しなければ。彼らが演奏するのは、中南米の曲、スコットランド/アイルランドの曲、アメリカの曲、沖縄の曲、イタリア・ルネサンス期の曲と、実に多彩であり、正に『地球音楽』の名に恥じません。

この夢のようなコンサートも終わってしまい一抹の寂しさを感じますが、また来年も再演できると良いなと思っています。

Program_2


ウイーン・フィルで聴こう! ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」 続々・名盤

$
0
0

Matterhorn

ゴールデンウイークの特別企画「ウイーン・フィルで聴こう!」は全くの尻切れトンボ。しかし、すっかり忘れてしまって、どこ吹く風の極楽トンボというわけではありません。

そこで、夏休み特別企画!(やっぱり極楽だぁ) 『ウイーン・フィルで聴こう!第3弾 ブルックナー交響曲「ロマンティック」』です。

ブルックナーの曲もまた、ウイーン・フィルに演奏をさせると、やはり絶品ですよね。初期の曲から晩年の曲まで一貫してブルックナーの音楽に最適な音の質を持ち合わせているからです。

もちろん、ウイーン・フィル以外のオーケストラのブルックナーが駄目かと言えば、決してそんなことは無く、たとえば「5番」や「8番」のように厳しく構築的な曲は、むしろドイツのオーケストラの方が向いているかもしれません。

ウイーン・フィルに最も向いていると思わせるのは曲想の流麗な「7番」と「4番」です。特に第4番「ロマンティック」は、「ウイーン・フィルで聴きたい!」と思わずにはいられないのですね。

それは、この曲がアルプスの雄大な山々や広々とした風景を連想させるからです。第1楽章の出だしから、山のかなたから聞こえてくるアルペンホルンの響きそのものですし、第3楽章の狩りのホルンも他のオケでは中々考えられません。

この曲は、元々ブルックナーの他の曲に比べて響きが余り厚く無く、その分、音の透明感が強いので、ウイーン・フィルの持つ澄んだ音にピッタリなのです。

ということで、ウイーン・フィルの演奏したCDを見渡してみますが、それが意外と多くはないのですね。カール・ベームのDECCA録音が定番中の定番と呼べますが、それ以外に優れた録音盤を探すとなると、今回上げたハイティンクとアバドぐらいです。

Buruckner4_5117vberezl
ベルナルト・ハイティンク指揮ウイーン・フィル(1985年録音/フィリップス盤)

ベームの録音が1973年ですから、その13年後の録音と言うことに成ります。ハイティンクは必ずしも大好きな指揮者ではありませんが、この演奏はスケールも大きく、細部も手堅く処理されていますし、同じウイーン・フィルとの「8番」のような金管の過剰な強奏も見られません。欠点はおよそ見当たりません。しかし、「これは!」という魅力に乏しいのも事実です。「面白みのない優等生」という印象です。録音も優れていますが、ベームの優秀なアナログ録音よりも優位性が感じられるほどでは有りません。
ウイーン・フィルの「ロマンティック」として絶対に悪い演奏では無いのですが、個人的には特別にお勧めするほどではありません。

Buruckner4_909_2
クラウディオ・アバド指揮ウイーン・フィル(1990年録音/グラモフォン盤)

それにしても、この演奏はチャーミングです。アルプスの高原の爽やかな風が頬を撫で、暖かな陽光が一杯に感じられるような気持ちの良さや美しさに溢れています。細部の表情にはデリカシーがとても感じられて優しさの極みです。トゥッティの響きの綺麗さも特筆もので、「アルプスとは何と美しいところか!」と感嘆すること請け合いです。
ただし、それはあくまでもアルプスの一面です。巨峰マッターホルンやモンブランの威容、人間が簡単に近づけない自然の厳しさもまたアルプスの一面なのです。そのような厳しさはベームの演奏からはとても感じられますが、アバドの演奏には少々不足していると言わざるを得ません。
しかし、これはどちらかが全てと言うことでは無く、あくまでも登る人(聴き手)の好みですし、「険しい山は嫌だ、楽しく歩ける山が良い」という方にお勧めできるのはアバド盤です。ですので、出来ればベーム盤と両方を聴いてそれぞれの良さを楽しむべきです。

ということで、この曲ではベームとアバドの両ウイーン・フィル盤がお気に入りです。

Buruckner_kuna_61zsvxv1lgl__sx425_2
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウイーン・フィル(1964年録音/イタリア・メモリーズ盤)

しかし忘れてならないのは、巨人ハンス・クナッパーツブッシュがモノラル時代にDECCAに録音した演奏でした。モノラルながらも、こぼれるような歌と美感のちょっと類例を見ることの出来無い演奏でした。また、ライブでは1964年のクナのラストコンサート盤が有ります。ライブですので、気合の入り方はスタジオ録音の比ではありません。最近イタリアのメモリーズがブルックナーの主要な交響曲のクナのライブ演奏を揃えてCD6枚セットとして再リリースしましたが、以前所有していたゴールデンメロドラム盤の劣悪な音質と比べると音質が大幅に改善されています。個人的にはモノラル録音のブルックナーはほとんど聴きませんが、これだけ翳りが濃く、個性のあるブルックナーならば聴いてみようという気に成ります。フルトヴェングラーにもやはりウイーン・フィルを指揮したライブ盤が有りますが、感情的にのめり込み過ぎていてブルックナーを聴いた気がしません。その点、クナの演奏からはブルックナーの音楽を確かに感じ取ることが出来ます。

<関連記事>
ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」 名盤 ~アルプスへの旅~
ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」 続・名盤

オッコ・カム・トゥ・ジャパン! ~シべリウス生誕150周年に~

$
0
0

03_1103_02

今年はフィンランドの生んだ大作曲家ヤン・シベリウスの生誕150年ですね。
僕もシベリウス好きという点では人後に落ちませんし、全7曲の交響曲をこよなく愛します。
その交響曲全集を色々と聴いてみましたが、結局のところ、同郷のフィンランドの指揮者がフィンランドのオーケストラを率いて演奏したものが上位を占めてしまいます。ベルグルンド/ヘルシンキ・フィル、ヴァンスカ/ラハティ響、セーゲルスタム/ヘルシンキ・フィル、サラステ/フィンランド放送響というところです。例外はヤルヴィ(親父ネーメのほう)/エーテボリ響ぐらいです。

それらの中で、一番好きなのは?といえば、やはりベルグルンド/ヘルシンキPOということになるのですが、実はそれ以上に好きかもしれないのが、かつて日本のTDKが録音したヘルシンキ・フィルの1982年日本ツァーのライヴです。オッコ・カムと渡邊暁雄の二人の指揮者が交響曲全7曲を振り分けましたが、両者の演奏が共に素晴らしく、これをもってベスト全集としたいぐらいなのです。

実は、その10年ほど前にグラモフォンが交響曲の全集録音を企画したものの、4番以降を既にベルリン・フィルと録音していたカラヤンが1番から3番までの録音を断ってしまいます。その理由は定かでは有りませんが、代役に抜擢されたのが若きカムでした。最初に2番を録音して、中々に素晴らしいのですが、ベルリン・フィルのシベリウスの音とのギャップが幾らか感じられます。そこで残りの1番、3番を母国のヘルシンキ放送響に変えて録音を行いましたが、これは正真正銘見事なシベリウスです。これなら全曲をこのコンビで録音し直してくれれば、さぞや素晴らしい全集が出来上がったことでしょうが、結局残されたのはカラヤンとカムの何となく妙な全集でした。

カムはこんなケチも災いしてか、表舞台から一歩も二歩も退いた存在に成っていましたが、最近ようやくフィンランドの優秀なオケであるラハティ響の常任に就いたので大いに期待をしていました。

そして、ついにシベリウス生誕150周年の今年11月、日本に来て全曲演奏をしてくれます!こんなに嬉しいことは有りません。

03_flyer_l
そして、来日に先駆けては、9月に新録音の交響曲全集がリリースされます。長年の夢がようやく実現しました!聴くのが楽しみでなりません。

03_1103_01
これはもう、来日公演、交響曲全集のCD、ともにシベリウス演奏史に残る大きな出来事になる可能性が高いですね。
シベリウス愛好家の方は皆で楽しみに待ちましょう!

、『パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集』第2回室内楽コンサート

$
0
0

2015concertperles2

7月にも一度ご紹介した、『パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集』第2回室内楽コンサート、がいよいよ今週と来週に開催されます。

出演するメンバーの、國本樹里さん(ヴァイオリン)、山田磨依さん(ピアノ)、福田美成子さん(ピアノ)の三人は、いずれもフランスのパリに留学して帰国、昨年の8月に世田谷で第1回室内楽コンサートを開きました。

力強い國本さんのヴァイオリンと、個性の異なる山田さん、福田さんのピアノとが繰り広げる演奏が非常にスリリングかつウォームで素晴らしかったです。

あれからちょうど1年、三人が更にそれぞれどのように成長したかを聴くのが本当に楽しみでワクワクしています。

8月30日(日)14:00 群馬県高崎シューベルトサロン

9月6日(日)19:00  東京・杉並公会堂小ホール

どうぞお近くの方、彼女たちの素晴らしい演奏を是非聴きにいらして下さい。

<リンク> 
Chat sur le piano ピアニスト山田磨依さんのブログ

創作オペラ「ザ・ラストクイーン」

$
0
0

Operathelastqueenfront

日韓国交正常化50年を記念した創作オペラ「ザ・ラストクイーン」が9月27日に新国立劇場で開催されます。

正直言って、最近の韓国の反日政策には嫌悪感を感じていますが、韓流ブームのころには「冬ソナ」も観ていましたし、女優のチョン・ジヒヒョンなんて大好きでした。もちろんヴァイオリニストのチョン・キョンファも非常に好んでいました。

けれども反日政策が盛んになってからは、何となく愛好する気持ちが起きなくなって、いつの間にか冷めてしまったのです。

さて、それがどうしてこの「ザ・ラストクイーン」なる創作オペラをご紹介するかと言えば、僕の中学校時代の同級生だったピアニスト小池由紀子が、今から10年前の2005年に49歳で亡くなるまで音楽仲間であった、田月仙(チョン・ウォルソン)という在日韓国人のソプラノ歌手が企画・台本・主演をしているからです。(小池由紀子については2年前にこのブログで記事を書いています。こちら

二人のことをとても良く知っている友人、朝生ゆりこさんがこう話しています。

『彼女は小池由紀子の学生時代からの友人で、様々な苦労を共にしてきた仲です。プロ活動をするようになってからは、殆どすべての伴奏を小池由紀子が担当していました。音楽家として、親友として、お互い最も信頼していた存在だったと思います。』

このオペラは、実在の日本の皇族の御嬢さんがモデルなのです。あらすじを紹介します。

1916年夏、日本の皇族、梨本宮家の娘・15歳になったばかりの方子(まさこ)は自分の婚約を新聞で知る。相手は日本に留学していた旧大韓帝国の皇太子・李垠(りぎん/イ・ウン)。政略結婚と言われたが、ふたりの間には真実の愛が生まれる。
結婚後、生まれたばかりの長男・晋(シン)の死(毒殺説もある)など次々に困難が襲いかかるが、そんな中でも方子は夫である李垠殿下の苦悩を理解し影となって支えた。
しかし太平洋戦争が終わると、二人は皇族の身分も国籍も全てを失う。もはや韓国人でもなく、日本人でもない、と絶望する夫。それまで夫に従っていた方子は、これからは自分が夫を守ると決意。夫を故国に帰そうとするが、難航する。
ようやく、二人に韓国へ渡る許可が出たのは、戦後20年近く経った日韓国交正常化直前のことだった。しかし、夫はすでに病に侵されていた……。

方子は、夫の死後も韓国に残り日韓両国のために尽くそうと誓う。当初は冷ややかな視線を浴びながらも、方子は韓国の恵まれない子供達のための福祉活動に身をささげる。
そしてついには「韓国の母(オモニ)」とまで呼ばれるようになる。朝鮮王朝最後の皇太子妃、ラストクィーン李方子(りまさこ/イ・バンジャ)。87歳で死去した際は、韓国民の涙で見送られ、その葬列は数キロにも及んだ。

方子が、現在の日韓関係を見てどんなに嘆き悲しんでいるかは容易に想像出来ます。そしてその悲しみをそのまま共有しているのが田月仙です。

隣国でありながらお互いに受け入れられない関係を早く打破しなければいけないですね。

このオペラに興味を持たれた方、是非とも会場に足を運んで頂けたらと思います。

Operathelastqueenback

合唱団「アニモKAWASAKI」第16回定期演奏会 ~二つのフランスのレクイエム~

$
0
0

2015_2requiem

川崎市で活動するアマチュア合唱団「アニモKAWASAKI」の定期演奏会が9月22日に予定されています。

「アニモKAWASAKI」は、定期演奏会をミューザ川崎で開き、毎回共演するオーケストラがプロの東京交響楽団という非常に恵まれた合唱団です。

それというのも運営がしっかりしていて”音楽の街”川崎市が前面的にバックアップを行なっているからなのです。このように街に文化・芸術を振興させようとすれば、行政の理解と協力は不可欠ですね。

こちらの団員さんとご縁があって、これまで定期演奏会を二度聴かせて頂きましたが、気心の知れた東響と一体と成った素晴らしい演奏会でした。

今回は残念ながら都合が付かずに行けませんが、フランスの二人の作曲家による傑作「レクイエム」を並べた素晴らしいプログラムです。

ご都合の付く方は、是非お聴きになられると良いと思います。

<合唱団「アニモKAWASAKI」第16回定期演奏会>

日時:2015年9月22日(火・祝) 14:00開演(13:30開場)

会場:ミューザ川崎シンフォニーホール(JR川崎駅西口直結)

曲目:G.フォーレ 「レクイエム 作品48」

        Mデュリュフレ 「レクイエム 作品9」

音楽監督・指揮:堀 俊輔

ソプラノ:吉原 圭子

メゾソプラノ:加納 悦子

バリトン:与那城 敬

オルガン:新山 恵理

児童合唱:ゆりがおか児童合唱団 (合唱指導:藤井 大輔)

管弦楽:東京交響楽団

主催:合唱団「アニモKAWASAKI」

共催:公益財団法人 東京交響楽団

後援:川崎市 川崎市教育委員会 「音楽のまち・かわさき」推進協議会

チケット S:¥5,000 A:¥4,000 B:¥2,000

お申込み・お問い合わせ

合唱団「アニモKAWASAKI」 前島Tel 044-822-2676
                        高野Tel/Fax 044-976-0137

TOKYO SYMPHONY チケットセンターTel 044-520-1511
             (平日10:00~18:00 土日祝休)

ミューザ川崎シンフォニーホールTel 044-520-0200

チケットぴあ(Pコード:267-133) Tel 0570-02-9999


『パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集』室内楽コンサート 東京公演

$
0
0

『パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集』第2回室内楽コンサートの東京公演が、いよいよ今週末9/6(日)になりました。

先週行なわれた高崎シューベルトサロン公演は満席となり大好評だったそうです。

6日の杉並公会堂での公演では開演(7:00pm)の前に、当日観客としてお聴きに来られるレーベンバッハ合奏団を率いる”魂の指揮者”根本昌明先生を囲んで有志による夕食会を会場近くで行なおうと思います。

コンサート(¥2000)と夕食会(各自実費負担)へ参加ご希望の方は下記アドレスにメールでご連絡ください。詳細を追ってお知らせします。...
また、コンサートのみ希望の方もチケットの取次ぎは可能です。

メールはこちらまで rsa54219@nifty.com

2015concertperles2

「シェア奥沢2015秋冬コンサートシリーズ」

$
0
0

自由が丘駅から徒歩6~7分という便利な場所に有る民間コミュニティ「シェア奥沢」。

こちらのオーナーである堀内さんは多摩美術大学の都市デザインの先生でも有ります。

数年前に堀内先生が提唱した「クールシェア」は今年の夏にNHKで取り上げられました。

そのシェア奥沢で昨年から開催している音楽会の今後の予定をご案内します。

今週はその第1回ですので是非遊びに来て下さい。出演者を交えた交流会も毎回盛り上がりますよ。

*************************

ハルくんプロデュース 「シェア奥沢2015秋冬コンサートシリーズ」

第1回 「パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集」
     ブラームス、ラヴェルのヴァイオリンソナタ他

     日時:9月13日(日)16時~

     出演:國本樹里(ヴァイオリン)、福田美成子(ピアノ)、 山田磨依(ピアノ)

第2回 「秋のアイルランド音楽コンサート」
      ~ギネス・ビールを片手に~

     日時:10月4日(日)16時~

     出演:小松大(フィドル)、田中千尋(ボタン・アコーディオン)、田中麻里(アイリッシュ・ハープ)

第3回 「クリスマス・コンサート」
     ~ソプラノとバリトンのデュオで贈る~

     日時:12月12日(土)14時~(仮)

     出演:中村初恵(ソプラノ)、ジェフリー・トランブリー(バリトン) 、ピアノ未定

第4回 「冬の旅」~ドイツリート・コンサート~

     日時:1月9日(土)16時~(仮)

     出演:小田知希(テノール)、ピアノ未定

”クラシック名曲を楽しむ会”第4回「モーツァルトをカフェで聴こう!」PART2

$
0
0

”厚木で地球音楽を楽しむ会”の分科会「クラシック名曲を楽しむ会」もいよいよ第4回目となりました。

今回は前回に引き続き「モーツァルトをカフェで聴こう!」のパート2です。

スピーカー研究家の長岡満雄氏のご協力により高音質スピーカーを持ち込んでの開催となります。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

20150920

『パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集』 シェア奥沢・室内楽コンサート 

$
0
0

11954728_1041300905881726_757806608

昨日はシェア奥沢にて「パリで学んだ演奏家による珠玉の名曲集」室内楽コンサートでした。僕がプロデュースする2015年秋冬シーズン・コンサートの第1回目です。

今回の出演者は、國本樹里さん(ヴァイオリン)、山田磨依さん(ピアノ)、福田美成子さん(ピアノ)の三人です。

昨年は國本さんと山田さんのお二人に小品を主体に演奏してもらいましたが、今年は福田さんが加わり、ブラームス、ラヴェルの二曲のヴァイオリンソナタを中心に聴き応えの有るプログラムとなりました。

      ―演奏曲目―
ブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」(國本・福田)
       --休憩--
ドビュッシー:喜びの島(山田ソロ)
プロコフィエフ:ピアノソナタ第2番第1楽章(福田ソロ)
ラヴェル:ヴァイオリンソナタ(國本・山田)

三人の演奏を1週間前に杉並公会堂で聴いていますが、シェア奥沢は満席でも40人ほどの小さなスペースですので、逆に楽器の生々しい音が耳元に迫って来ます。

木造で板の間ですので、むろん自然な残響は有りますが、大きめのホールで聴くとこのような音の張り出しというのは中々感じられません。

國本さんのヴァイオリンの音はしっかりとして明確です。演奏者にとっては裸の音が聞こえる厳しい条件下で、立派なブラームスを聞かせてくれました。ソナタ1番といってもブラームス円熟期の作品なので、単なる抒情的な曲だと思ったら間違いです。美しい旋律で情熱の高まりを感じさせる第2主題の素晴らしさ!また全体のピアノをとっても単独で聴けば、ピアノ独奏ピースのような深い味わいが有ります。”男の繊細さ”を余すところなく表現していた國本さんのヴァイオリン、実に見事でした。

後半はドビュッシー、プロコフィエフと続きますが、ピアノ独奏ともなると、さすがにコンサートホールの優れたピアノには敵わないハンディが有ります。それでも山田さんも福田さんも精一杯演奏してくれて有り難かったです。

ラヴェルのソナタでは音の緊張感と洒落っ気が出ていてとても良かったです。フランスものはやはり3人がパリで勉強しただけあって、しっかりと身についているなぁという印象です。

アンコールはポンセの「エストラリータ」、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」と非常に魅力的な選曲なのが嬉しかったです。

アンコールも全て終わった最後に、一日前の僕の生誕60周年の誕生日を祝って「ハッピーバースデイ」を演奏してくれて、それに合わせてお客様が歌ってくれたのには嬉しくて思わずうるっとしてしまいました。

Dsc_0102s
國本さんと福田さん(ブラームスのヴァイオリン・ソナタ)

Dsc_0100s
國本さんと山田さん(ラヴェルのヴァイオリン・ソナタ)

Dsc_0104s
左から、國本さん、福田さん、山田さん

11999918_1630988040521946_111639178
コンサート終了後の交流会風景(福田美成子さん撮影)
スタッフ手作りの料理を食べながら皆で楽しく盛り上がります。

アイルランド音楽コンサート~ギネス・ビールを片手に~のご案内

$
0
0

11938032_406459586230364_94982105_n

ハルくんプロデュースの「シェア奥沢2015秋冬シーズン・コンサート」第2回目をご案内します。

タイトルは「アイルランド音楽コンサート~ギネス・ビールを片手に~」です。

出演は、小松 大(フィドル)、田中 麻里(アイリッシュハープ)、田中 千尋(ボタン・アコーディオン)、のトリオです。

昭和の古民家シェア奥沢が、なんとなんとこの日はアイリッシュ・パブに変わります!

通常のクラシックの座席配置とは異なり、演奏者を囲んだ形の配置を考えています。

まずは前半、アイルランド音楽に親しんで貰いますが、後半からはアイリッシュビールの代表格ギネスを飲みながら演奏を聴いて頂きますよ。

アイルランドのパブで演奏されるダンス音楽といえば映画「タイタニック」の船の中でのシーンが思い起こされますね。シェア奥沢がタイタニック号になっても沈むことは有りませんのでご安心を。でも飲み過ぎたアナタが沈むのは責任持てません。(笑)

また一方、アイルランド音楽といえば昔から抒情的な歌が日本でも多く親しまれていますね。「ダニーボーイ」「ダウン・バイ・ザ・サリーガーデン」・・・この日はどんな名曲が飛び出すでしょう。

「アイルランド音楽コンサート~ギネス・ビールを片手に~」

日時:10月4日(日)16:00~ コンサート
             17:00~ パブタイム(演奏は続きます)

会場:シェア奥沢(世田谷区東急自由が丘駅から徒歩約6~7分)
    (住所)世田谷区奥沢2-32-11

参加費:¥2500(コンサート+料理+1ビール)(2杯目からは追加料金)

どーですか!いいでしょー!(ジャパネットたかた調)

電話予約:シェア奥沢 03-6421-2118

出演者プロフィール

小松大(フィドル) ※フィドルとはヴァイオリンのアイルランドでの呼称です。
2004年にアイルランド音楽に出会い、06年、3ヶ月間にわたりアイルランド、クレア州滞在しフィークル在住の名フィドラー、パット・オコナーより教えを受ける。以降渡愛を重ねる。
アイルランド在住の望月えりかとともにブラックバードミュージックを設立、2012年には愛知県長久手市文化の家主催「Irish Days 2012 ~音楽のあるくらし~」をプロデュース...、大きな反響を呼ぶ。師であるパット・オコナー、アコーディオン奏者のオーイン・オサリヴァンと共演を果たす。13年3月に伊勢神宮にて奉納演奏を行う。同年7月アイルランド人ギタリスト、デイヴ・フリンと共演。
現在は愛知、東京を中心にアイリッシュパブでの演奏やレッスンを行っている。アイルランド音楽への深い理解に裏づけされたリズムとリフトが際立つその演奏スタイルは定評がある。

田中 麻里(アイリッシュハープ)
アイリッシュハープを西村光世、坂上真清各氏、金属弦ハープをStefan Battige、Javier Sainz各氏に師事。’04~’09ドイツ在住、アイルランドにてHistorical Harp Society of Ireland(HHSI)主催のスクールに参加、ハープの伝統奏法を学ぶ。ライブや各種イベント、テレビ等にて演奏。ソロの他、歌、アイルランド伝統楽器、古楽器など多彩なアーティストと共演。
HHSI会員、日本支部員。JEUGIA川崎講師。アイリッシュハープ及びアイルランドのパーカッション教室主宰。

田中 千尋(ボタン・アコーディオン)
東京藝術大学ケルト音楽研究部にてアイルランド音楽に出会う。アイリッシュパブやカフェでのライブ、ダンス伴奏、地域文化イベントへの参加など、東京を中心に幅広く活動を行っている。東京藝術大学音楽学部楽理科卒。

Viewing all 356 articles
Browse latest View live